7 私たちはいま、気候変動の問題や社会経済情勢の世界的な不確実性の高まりに直面し、貧困の連鎖や格差の拡大、分断や排除の動きが世界各地で見られるなど、持続可能な社会に向かっていけるかの岐路に立たされています。私たちがここで「連帯」や「包摂」の道を、多様性を認め合う「寛容」の道を選択することができるかどうか、それはまさにSDGsへと続く道です。SDGsのめざす「誰ひとり取り残さない」社会を築いていかなければなりません。 本レポートは、2019年3月に策定した「ろうきん 読者の皆さま、『ろうきんSDGsレポート2023』へようこそ。SDGs行動指針」に基づく、主にこの1年間の取組みを報告するものです。 ろうきんは、戦後の経済復興期、労働組合や生協などの団体によって設立された協同組織の福祉金融機関です。こうした他国にはない独特の設立背景を持つろうきんが、地域のネットワークを活用した特色ある取組みを長年続けてきたことは、世界的にも高く評価されているところです。その重要性は今後、さらに高まっていくと考えています。 一部をご紹介しますと、全国のろうきんにおいて、新型コロナウイルスから働く人々の生活を守る特別融資、多重債務問題への対応や非正規雇用で働く人々に対する支援、自然災害等で被災された方の生活再建を一般社団法人 全国労働金庫協会理事長 西田 安範トップメッセージ
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